「事業報告書」を作成しました。

2024年の度東京歯科大学次世代のがんプロフェッショナル養成プランで企画運営した主な活動内容をまとめました。この事業報告書では、活動内容に加え、東京歯科大学大学院歯学研究科がんプロ大学院養成コースの紹介、7大学での連携体制、インテンシブコースの紹介、大学院生の声を収載しています。

令和6年度連携校共通インテンシブコースが開校しました。

本学が所属する7大学連携事業において、チーム医療が実践できる多職種のがん専門医療人養成を目的としたインテンシブコースが設置されました。本コースは、医学領域に加え、歯学・薬学領域を含む独自の14のWorking groupを組織し、共通コースによる教育プログラムを作成しています。この中で本学は、「口腔がん・がん口腔支持療法に携わる医療者養成インテンシブコース」のコンテンツ作成に関わり、初年度本学からは4名の方が受講されました。

本学の全職員を対象に「がんプロ通信」を開設しました。

「がんプロ通信」は、開催内容を本学の全職員を対象にメール配信し、情報を公開するシステムです。連携事業の取り組みを可視化することにより、本学職員の参加を促し、本事業の推進を図ることを目的に設置しました。今年度は20回のメール配信を行い、学内への事業取り組みの周知をはかりました。

令和6年度講演会 「顎関節症のベーシック治療」を開催しました。

2025年3月10日に、東京歯科大学市川総合病院で対面による 「顎関節症のベーシック治療」講演会を開催しました。顎関節症は歯科領域では発症頻度の高い疾患で、口腔がんとの鑑別が必要なことがあります。講師は日本大学松戸歯学部歯科総合診療学講座教授の内田貴之先生で、2023年に改訂された顎関節症の診療ガイドラインの内容を中心に、診断と治療の要点について解説され、顎関節症の知識をアップデートすることができました。また、本学がんプロコーディネーターの野村武史先生から、「地域で行っている口腔がん早期発見のための個別検診」というタイトルで、千葉県市川市で活動している口腔がん早期発見事業の取り組みについて紹介しました。当日は67名のかたに参加いただき活発な意見交換がおこなわれました。

「公開討論:口腔がん教育と専門医の育成について~がんプロって何?~」を開催しました。

2025年2月27、28日に、東京都文京区の一橋講堂において、第43回日本口腔腫瘍学会総会・学術大会が開催しました。この学会期間中の2月27日に本学がんプロの併催企画として、「公開討論:口腔がん教育と専門医の育成について~がんプロって何?~」を開催しました。本企画は有識者による対面での討論をWebで視聴、参加いただく公開討論の形で行われ、歯学部学生、若手歯科医師、歯科衛生士など計60名のかたにご参加いただきました。当日は、大阪国際がんセンター総長・全国がんプロ協議会顧問の松浦成昭先生による特別講演、東京歯科大学教授の片倉朗先生、東北大学教授の杉浦剛先生、東京科学大学教授の三浦雅彦先生にご講演いただきました。がんプロ事業の内容や、歯学部におけるがん教育、口腔がん専門医の育成について活発な討議が行われました。本討論会はYou tube動画として本学がんプロホームページで公開しています。

令和6年度がんプロ企画講演会「口腔・顎顔面領域悪性腫瘍の分子病理における現在」を開催しました。

2024年12月12日に東京歯科大学市川総合病院で対面による講演会を開催しました。演者は国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院病理診断科医長の森泰昌先生で、2024年に発刊された、WHO頭頸部腫瘍分類第5版の内容を中心に、口腔顎顔面領域に発生する悪性腫瘍の新しい病態・病因となる分子診断技術における最近の進歩についてご講演いただきました。当日は計37名のかたに参加いただき活発な意見交換がおこなわれました。

2024年度市民公開講座を開催しました。

東京歯科大学市川総合病院におきまして、2024年11月30日に本学がんプロが後援となり、市民を対象とした講演会を開催しました。当日は市川総合病院薬物療法室室長・薬物療法科の和田徳昭先生、薬剤部主任薬剤師の今井洋志先生、薬物療法室看護師長の名執理絵先生により、がん治療で目覚ましい進歩を遂げている、「がん薬物療法」をテーマとして、その副作用やがんとの向き合い方についてご講演されました。当日は計67名の市民のかたに参加いただき活発な意見交換がおこなわれました。

口腔がん啓発事業「TDCレッド&ホワイトリボンキャンペーン2024」を実施しました。

2024年11月13日から11月20日の8日間、東京歯科大学市川総合病院内で、口腔がんの啓発を目的に展示会を開催しました。11月15日は「口腔がん検診の日」であり、毎年この日に合わせ、院内に訪れる一般市民のかたを対象に、希少がんである口腔がんについて詳細な情報を掲示しました。この期間多くの来院者に閲覧していただきました。

「リレー・フォー・ライフ・ジャパン2024ちば」に参加しました。

2024年10月26日に千葉県柏の葉公園コミュニティー体育館において、リレー・フォー・ライフ・ジャパン2024ちばが開催され、本学も次世代のがんプロチームとして参加しました。リレーフォーライフとは、ウォーキングや展示、販売によりがん患者さんやそのご家族を支援し、地域全体でがんと向き合い、がん征圧を目指すチャリティ活動です。参加したのは、本学がんプロコーディネーター野村武史先生をはじめとした本学職員とがんプロ大学院生で、「口腔がんについてもっと知ってもらおう!」というキャッチコピーでポスターを作成し、参加者への口腔がんの啓発をおこないました。当日はがんサバイバーを含め多くの方々が参加され、口腔がんブースにも多数のかたにお越しいただきました。

「第1回関東口腔粘膜疾患研究会」を開催しました。

今年度より、口腔がん早期発見事業の一環として、「関東口腔粘膜疾患研究会」を設立しました。そして第1回を、2024年10月13日に東京都のAP秋葉原を会場として、Web配信によるハイブリッド形式で開催しました。第1回のテーマは「口腔扁平苔癬/口腔苔癬様病変」で、基調講演に順天堂大学医学部公衆衛生学講座客員教授の長尾由美子先生に「C型肝炎の視点で見る口腔扁平苔癬:肝疾患精査の重要性」と題したご講演をいただきました。また、症例検討会として東京歯科大学の三邉正樹先生、慶應義塾大学の角田和之先生、東京科学大学の津島文彦先生にご講演いただき、71名のかたにご参加いただき、活発な質疑応答が行われ盛況に終わりました。

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